「サクマドロップス」と「サクマ式ドロップス」は別物だった
現代でも駄菓子屋やスーパーで見かける缶に封入されたカラフルな飴玉が特徴の「サクマ式ドロップス」「サクマドロップス」
これを聞くと皆さんは、宮崎駿監督の名作「火垂るの墓」を思い出すと思います。
さて、この「サクマ式ドロップス」と「サクマドロップス」ですが、実は別物だということをご存知でしたでしょうか?
今回はその違いについて説明したいと思います。
サクマ式ドロップス
私のおじいさんがくれた初めてのキャンディー、
— ひつじたばね🌸 (@UhooooooooooAA) March 22, 2018
それはサクマ式ドロップスで私は4歳でした
今では私がおじいさん、孫にあげるのはもちろんサクマ式ドロップスのハッカ味
なぜなら、ハッカ味だけ妙に子供向けではなく私が子供の時は嫌いだったので同じ辛さを味わって欲しいからです pic.twitter.com/lvAGoo3MTT
1908年(明治41年)に佐久間惣次郎商店(現:佐久間製菓)から「サクマ式ドロップス」の販売開始しました。
皆さんがよく知る缶入りでの販売は、1913年(大正2年)からです。
クエン酸を用いたそのドロップスは、夏場でも溶けにくく、透明感のある当時の日本の飴玉とは異なる特徴を持っていました。
容器には赤色が用いられ、味は
イチゴ・レモン・オレンジ・パイン・リンゴ・ハッカ・ブドウ・チョコ
の8種類の飴玉が入っています。
サクマドロップス
サクマ式ドロップスとサクマドロップスって名前微妙に違うのね...。何れにせよ懐かしい。この間ある方に頂いたんだけど、ちょっと嫌な事あってガランガラン振って気持ちを落ち着かせてる😢
— Tanuki Cembalo (@tanuki_cembalo) September 27, 2019
今晩はかなーり遠方からいらっしゃる興味深い初対面の音楽家のお客様と郊外のレストランで会食。 pic.twitter.com/rKb6ahxJD9
大東亜戦争後の1937年(昭和12年)に佐久間惣次郎商店の番頭が社長へ就任し、佐久間製菓を興しました。
そして前社長の三男が同年にサクマ製菓を立ち上げ、そのサクマ製菓から販売されたものが「サクマドロップス」です。
容器には緑色が用いられ、味は
イチゴ・レモン・オレンジ・パイン・リンゴ・ハッカ・メロン・スモモ
の8種類の飴玉が入っています。
サクマ式ドロップスのブドウ・チョコの部分がメロン・スモモになっているんですね。
ドロップ缶ジュースのお味は?
サクマ式ドロップス🍬
— たーもり (@tamori007) September 1, 2019
パッケージがレトロで良い感じと思って買った😊でも今、家帰って裏のパッケージ見ると、想像以上に重たいな😨
確かに、そうだったね。美味しく食べれる気がしなくなったわ(苦笑) pic.twitter.com/jtQhbZERqB
火垂るの墓に登場しているセツコが持っていたドロップは、「サクマ式ドロップス」です。
火垂るの墓デザイン版も存在します。
また、火垂るの墓を観た事がある人はご存知かもしれませんが、
セツコがドロップ缶の中に水を入れて、缶を振ってその中の水を飲むシーンがありましたよね。
セツコは、ドロップの味がする!と絶賛していました。
その時に中に入ってるドロップによるかもしれませんが、実際は美味しいものではありません。
微かに味はするような...
水に風味が添加されたような感じです。
恐らく、試して不味いと思われた人は
美味しいものだろうと思って飲んだことにより
期待と違った味で不味さを感じたのかもしれませんね。
余談ですが、レモンティーだと思って飲んだものが実はカフェオレだった時、凄く不味く感じますよね。
多分、それと似た心理的なものでしょう。苦笑
さいごに
今回は、サクマドロップスとサクマ式ドロップスの違いについてご説明致しました。
世紀を超えて尚、愛されるこのドロップス。
缶の中で飴玉が弾ける音にレトロ感を感じますよね。
この音を聴くと昭和の子どもがあっ!〇〇味だ!と微笑む姿が頭に浮かびます。
それに長期保存が可能な非常用も存在します。
災害が深刻な問題となっている今、備蓄しておくと良いですね。
余暇のひとときや何かの作業中に食べたくなったのではないでしょうか。
令和になった今後も風化することなく受け継がれていくことを願っています。