電子喫茶 アメイロタマネギ

レトロやコーヒー好きの読者様へ筆者が学んできた珈琲の素晴らしさや情報を随時プレゼンしていくブログです。

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ブレンドコーヒーとは?豆の配合方法に迫る。




過去の記事で、同じコーヒー豆でも産地や焙煎方法でコーヒーが醸し出す特徴が異なるということをお伝えして参りました。

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早速ですが、皆さんはブレンドコーヒーって言葉は知っているかと思いますが、具体的にブレンドコーヒーって何だか分かりますか?

何となく、混ぜたものというイメージは持っているかと思います。それは間違いではありません。

さて、今回は基本的に喫茶店やカフェで多く見られるブレンドコーヒーについて触れて参りたいと思います。



ブレンドコーヒーとは?

簡単に言うと、別々の産地で収穫された複数の豆を配合させて作るコーヒーのことです。
複数の豆を配合させることによって、コーヒー特有の持ち味を生かして、新しいコーヒーの味を追求することができます。

一般的には、2.3種類の豆を配合することが多く、その組み合わせや比率、焙煎度を変えることでそのパターンはまさに無限大と言えるでしょう。

その為、喫茶店やカフェ、メーカーでもそれぞれ研究して生成している為、勿論味も異なる別物になります。

ブレンドの魅力は、一種類の豆にはない個々な広がりと円やかさ、他にはない味わいを追求できることです。




2種類のブレンド方法

コーヒー豆を配合する際に配合するタイミングから、それぞれ「アフターミックス」と「プレミックス」というものに分かれます。

アフターミックスとは、豆を焙煎(ロースト)した後に配合する方法

プレミックスとは、豆を焙煎する前の生豆の状態で配合する方法

になります。

プレミックスは、事前に混ぜておき、まとめて焙煎するので手間がかかりませんが、ムラなく焙煎することができないのがデメリットになります。

対して、アフターミックスは、混ぜる前に各豆を焙煎するので、適切な焙煎が可能ですが、3種類配合であれば3回焙煎というように手間はかかります。


ブレンドの手順

①イメージの考案

無限にある組み合わせの中からオリジナルの味を生み出す為にどんな味わいにするかコンセプトを決めることから始まります。故に方向性が重要になってきます。

ブレンド比率の30%以上を占める豆の名前を冠することができます。例えば、モカ30%以上使用してブレンドをしていれば"モカブレンド"と名乗ることができます。

銘柄の名を使用せずとも著作権、商標権等に反しない限り、ネーミングは基本的に自由に設定することができますが、ネーミングする以上はその名のイメージにあった豆を配合することが必要となります。




②素材の選定と配合バランス調整

イメージが決まったら、そのイメージに必要なコーヒー豆を選びます。
まずは、ベースとなる豆を決めます。そのベースとなる豆の割合は30%以上が望ましいでしょう。更にベースを際立たせたいのであれば、50%以上などと調整していくといいでしょう。

例:ブラジル60% グァテマラ20% ゲイシャ20%など

個性、コク、後味のどの部分を強調するかによって、ベース豆も変わってきます。

コクの強いコーヒーか、サッパリとしたコーヒーか。
後味は短いか長いか。個性は強調されているか自然か。
この素材の選定でブレンドの味わいが決まってきます。


③サンプルのカッピング

素材を選定したら、もしくは選定する際にカッピングをしていきます。

配合の割合がA60%:B20%:C20%であれば
A15g+B5g+C5g=25gのサンプルができます。

カッピングのメリットは、わざわざブレンドのサンプルを抽出せずとも幾つものサンプルを生成できること、そして調整を簡単に行えることです。

この工程は、非常に重要で自分の思い描くイメージに近づける為には必須です。

注意点としては、コク、香り、風味、味わいなどコーヒー独特のスペックがあるわけですが、どれかが強すぎると弱いものを消してしまったりすることもあるので、強弱のバランス調整は注意するといいでしょう。


④最終確認

配合豆と比率が決まり、少量のカッピングを終えたら、実際に様々な方法で抽出してみましょう。

そこで自分のイメージにどれだけ近づけたかをテストします。

ここで必要に応じて微調整なども行い、更なる追求をしていくといいでしょう。




ブレンドする際の注意点


配合時の注意点として、沢山の種類のコーヒー豆を配合してしまうことです。沢山の種類を配合することによって、複雑な風味になり、味は不安定になります。

例えるなら、絵の具も適度で配合することによって、綺麗な色合いを出すことができますが、沢山の種類を配合してしまうと黒いというか、複雑な色になってしまいますよね。
分かりづらいかもしれませんが、そんなイメージです。

なので、コーヒー豆の種類は、2~4種類程度に抑えることが無難です。

また、焙煎度についても8変幻すると過去の記事(本記事冒頭にリンク有)で御紹介しましたが、この焙煎度については2種類までに抑えた方が、味に統一感が出ます。


さいごに

今回は、ブレンドコーヒーについて触れてきました。
豆を配合すればいいんだ!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ブレンドコーヒーの生成は難易度がかなり高いです。
何十種類、8通り、比率を組み合わせた無数の種類の配合を行う中で選定していかなければならないので、各銘柄の風味を理解し、その変化を吟味する必要があります。

皆さんも良く知るインスタントコーヒーもブレンドコーヒーの一種ですが、このインスタントを研究するコーヒーメーカーも然り、喫茶店やカフェで淹れたてを提供するマスターも然り、このブレンドコーヒーには洗練された個々の表現力が素直に現れます。

でもこれだけの難易度と表現の自由度の高い状況下で自分だけのオリジナルのブレンドコーヒーを作ることができたら素晴らしいですね。
きっともっとコーヒーを好きになれるかと思います。

もし、この記事を読んでいる方で、ブレンドコーヒーをトライされたことのある方。
是非、オススメのレシピやポイントを聴かせて頂けたら嬉しいです。

筆者も実は現在、ブレンドの派生として、あることに研究を注いでいます。
実現したときには是非お伝えしていけたらと思っています。

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