電子喫茶 アメイロタマネギ

レトロやコーヒー好きの読者様へ筆者が学んできた珈琲の素晴らしさや情報を随時プレゼンしていくブログです。

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ローソンのコーヒーが手渡しなのは何故?





コンビニコーヒー飲んでますか?

ファミリーマート、ローソン、セブンイレブンなど日本で5万店舗以上を占めるコンビニエンスストア

皆様も日々利用されているかと思います。

数年前よりコンビニエンスストアでも質の高く、手軽に楽しめるコーヒーが提供され、全国的にも人気を集めています。

コンビニに行かれるとコーヒーを頼まれるお客様を見かけることも多いでしょう。

そんな中、ふと思った疑問。

ファミリーマートやセブンイレブンは、レジで精算後に自身でカップを取り、セルフ方式でマシンからボタンを押して抽出しますよね?

ですが、ローソンはあえて

店員さんがレジカウンター内にあるマシンから抽出を行い、お客様へ手渡ししています。

確かにそうだよな…。と思われた方も多いのではないでしょうか?



では、何故あえて手渡しなのか。その理由に迫っていきましょう!


ローソン マチカフェとは?



ローソン独自のカフェブランド「MACHIcafe(マチカフェ) 」。

みんなと暮らすマチを幸せに」という企業理念を体現すべく立ち上げたプロジェクトがこのコーヒーをメインとしたマチカフェ。

「ブレンドコーヒー」(Sサイズ100円)「アイスカフェラテ」(150円)など幅広いラインナップを拡げている。
2011年より本ブランド名でコーヒーの提供を開始し、
2018年までには累計15億杯以上を販売してきました。

メインとなるコーヒーは、コーヒー豆の農園・生産地域100%指定などの取り組みにより高品質を実現
また、エリアごとに産地を指定したミルクを使用したカフェラテ、カフェインレスや紅茶などがあり、バラエティーにとんだラインナップを実現しています。
特に女性の利用者も多く、支持を集めています。


手渡しを行う理由

では何故、ローソンではセブンイレブンやファミリーマートのようなセルフ方式ではなく、あえて手渡しで商品を提供しているのか。

会話の要素が生まれると考えた

とマチカフェ担当者は語ります。

からあげクンやLチキなどのカウンターフーズ以上にコーヒーはお客様と店員の会話が生まれる要素が強いのではないか。対面販売でお客様との絆を深めることができる。と考えたようです。



そんな背景からローソンでは、装飾や黒板POP、マチカフェの制服というようなカフェ風の要素を取り入れ、コンビニではあるけれど、コンビニコーヒーではなく、カフェという今までに無い販売スタイルで他店舗との差別化を図ったわけです。



筆者は実際に身近のローソン店舗で働く店員さんにも直接尋ねてみました

「本部のそういった意向があることは事実ですね。手渡しを煩わしいと思われるお客様もいらっしゃるかと思いますが、一部のお客様ではメリットと言いますか...例えばコンビニでは御手洗の利用後の購買も多く、中には手洗いを手抜きされる利用客もいらっしゃるわけで...。お客様の中には勿論、その点を気にされる方もいらっしゃるので、他店舗のセルフ方式を懸念されるが故、マチカフェを利用されるお客様もいらっしゃいます。」

とのことでした。


販売スタイルにおいての反応

さて、そんなマチカフェの販売スタイルに対しての反応はいかがなものか。

現場で働く店員の反応

セルフ方式と比較して、コーヒーの手渡しはいくらマシンといえど、人手不足の現状においては従業員の負荷に繋がっているという意見が多いようです。

身近のローソン店舗で働く店員さんも同じ意見でした。

「ピーク時間帯に注文が入るとさすがに慌ててしまいますよね。何しろ人員不足なので...。実際にマチカフェにおいて、手渡しを行うことで会話が弾んだかというと正直微妙なところです。お話が好きなフレンドリーなお客様でしたら、マチカフェで無くとも通常のレジでもコミュニケーションは生まれますしね。苦笑」

とのことでした。コーヒーだからという理由で会話が生まれるというのは現実的に厳しい様子です。

訪れるお客様の反応







という厳しい意見が多いのが拭いきれない現状です。

中には、対人関係が苦手や煩わしいと思われる方や会話をしたい気分ではない方もいるので、必要以上のコミュニケーションは求めていないという意見もあります。

ガソリンスタンドでもセルフを利用される方も多いですもんね。

本部の対応策

ローソン側では、人員不足の対策として、キャッシュレスなどの精算システムの普及や自動釣銭機付のレジやタブレット導入などで業務効率化を図っています。

また、本部の当初のコンセプトとは裏腹にまだ普及は少ないですが、セルフ方式の導入店舗も徐々に増やしているようです。
店員さんに尋ねたところ、新店舗の多くはセルフ方式を導入しているそう。 また、手渡し店舗でも新型マシンの導入により15秒程度ですが、抽出時間が早くなっているそうです。





本部も拭えない現状から止む無く方針を変えつつあるようです。

実際の心境は分かりかねますが、実際に従業員、消費者の双方からこういった意見がある以上、残念ながら維持は厳しいかと思います。

そして、先月ついに人手不足に対応するため、利用客がみずから会計を行うセルフレジを2019年10月までに国内のおよそ1万4000店舗全てで導入することが決定しました。

あくまでセルフレジは、ということですので、マチカフェの提供方法については現状不明です。




さいごに



今回は、ふと思った疑問として、何故ローソンのコーヒーがセルフ方式ではないのか(少ないのか)ということについて触れて参りました。

カフェや喫茶店とコラボをして...人と人のコミュニケーションを...という取り組み自体はとても素晴らしいものだと思います。

しかし、人員不足や人件費の削減をしながらも業務効率化を求められている現代の社会的要因から実現、維持をしていくにあたっては、コンビニの現状のスタイルとは相性がよろしくないようでした。

更に現代では、働き方改革へ向けての取り組みやAI(人工知能)などを用いた無人コンビニ店舗の普及を目指していますしね。

ただ店舗側も今回の失敗を糧により良い店舗作りの為、見直しや方針の転換を行い、事態の打開をしていかれるかと思いますので、今後のローソンの取り組みには期待したいと思います。

また、コンビニに限らず、何かカフェや喫茶店とコラボできる案が発足し、尚且つ、それがマッチングさえすれば、コーヒーの需要も高まるのは事実なので、そういったプロジェクトが展開されていくことを期待しています。

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