「珈琲」の漢字の成立ちは!?知って得する豆知識!
はい。実際に書く事は少ないかと思いますが、街中でもよく見かけるこの「珈琲」(コーヒー)という漢字。
漢字にはどの文字にも成立ちというものがあります。
元々外来語であるこのコーヒーなわけですが
「珈琲」という漢字の成立ちについてご存知ですか?
今回はそんなトリビアを御紹介したいと思います。
日本でのコーヒーの始まり
前回の記事や過去の記事で日本初の喫茶店「可否茶館」(かひさかん)のオープンにより、コーヒーが日本へ徐々に浸透していったことをお伝えしましたね。
ただ、そのコーヒーが日本に初めて入ってきたのは、18世紀末。
社会科の授業でも習ったはずなので、うっすら覚えているかとは思いますが、当時日本は鎖国していました。
ただ、唯一交易をしていたオランダ人がカステラなどと共にコーヒーを日本へ持ち込んできました。
その当時は、現在のように嗜好品としてではなく、薬として扱われていたのです。
これを日本人に浸透させる為、幾つかのネーミングを考案したわけです。
「可否」「加非」「黒炒豆」「哥非乙」など...
ただ、結局これは浸透することは無かったのです。
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「珈琲」の名付け親
幕末の津山藩で藩医でもあり蘭学者でもあった宇田川榕菴という人物がオランダ語のkoffie(コーフィー)を元に「珈琲」という造語を生み出したのです。
※Wikipediaより引用 (public domain)
宇田川榕菴(うだがわ ようあん) 別表記:榕庵
1798年-1846年(寛政10年-弘化3年)
当時の日本に概念が無かった化学や植物学の書物を翻訳し、日本に存在しなかった学術用語を新しく造語し作り出しました。
酸素、水素、窒素、炭素などの元素名
元素、金属、酸化、還元などの化学用語
温度、分析、成分、法則、物質などの日常用語
皆さんが普段使うような用語や教科書で習うような用語もこの人物が造語として多くの数生み出しているのです。
「珈琲」の漢字の由来
さて、肝心な「珈琲」という漢字の由来ですが、宇田川榕菴先生はコーヒーを何故この漢字に成り立たせたのか。
「珈」
「珈」は、訓読みで「かみかざり」と読みます。
調べてみてください。驚きですね。
そして、漢字の意味は、「かみかざり」と他に「玉を垂れ下げた"かんざし"」という意味があります。
「かんざし」とは「玉飾り」とも言われます。
「琲」
「琲」は、訓読みで「つらぬく」と読みます。
こちらも驚きですね。
そして、漢字の意味は、「玉を連ねた飾り」という意味があります。「玉飾り」と同じ意味を持ちます。
また、「かんざしの玉を繋ぐ紐」を表現しています。
「珈琲」
これらの意味を持つ「珈」と「琲」を掛け合わせると、「玉飾りを繋ぐ紐」という意味になるわけです。
では、それがコーヒーと何の関係があるのか。
過去の記事でも何度か触れてきました「コーヒーノキ」に成る果実。
「コーヒーチェリー」のことです。
こうして、「珈琲」という漢字が日本に浸透しているわけです。
決して何となく名付けたわけではなく、しっかりと意味を持って造られているんですね。
だからこそ、浸透して現代に受け継がれているんだと思います。
改めて、漢字の奥深さを感じました。
さいごに
さて、今回は明日話せるコーヒーの豆知識。いわゆるトリビアを御紹介致しました。
ちなみに中国では、「咖琲」。「珈」が王偏ではなく、口偏になっていますね。
今後もコーヒーに纏わるトリビア的な記事も随時更新していこうかと思っていますので、是非参考にして、皆さんでシェアしていって頂けたら幸いです。
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