日々、求婚を続ける気さくな喫茶店マスターのお話
皆様は自分の居場所と呼べるようなお気に入りの喫茶店はありますか?
筆者がお気に入りにしている喫茶店のマスターは、とても気さくな60代のケンタッキーフライドチキンのカーネルおじさんに似ている優しげな人です。
最近、足を運ぶことが少なくなってしまいましたが、近場に住んでいる時は週5日ペースで通っていました。
気さくなマスターのお話
コーヒーの味は勿論ですが、とても自由にそして正直に生きるマスターの人間性にも惹かれました。
基本的に「フレンチトーストの美味しい自家焙煎珈琲店」をコンセプトに喫茶店を経営されているのですが、
そのマスターがまた破天荒な人で
たまに行くと「牛すじカレー専門店」の旗を掲げていたり...
ギターを持ち寄せていたと思えば「アコースティックライブ店」や「かき氷・フローズン専門店」、「雑炊が美味しいの店」に変わっていたり...
(喫茶店の名称と当初のコンセプトは維持しています)
ゴルフキャップを被って、素振りをしながら
「ゴルフ会員を集めることにした」などと笑みをこぼしていたこともありました。苦笑
しかしながら、基盤はブレずにコンセプト通りの喫茶店に落ち着いているわけですから大したものです。
ミスタードーナツの店員や保険の営業マンという社会経験を経て、自ら立ち上げた喫茶店を10年近く続けているマスターですが、
「老後、孤独でいるのは寂しいから、せめて話せる相手が欲しいし、結婚できたらな。」と日々寂しげに嘆いていました。
筆者にも
「僕は早起きだから、目覚まし時計が鳴るとリビングから焼き立てのパンとコーヒーの匂いがして嫁さんは朝を迎えられる。こんな想いが毎日できる嫁さんはとても幸せだと思わないか?」
と自身の結婚後の理想像を目を輝かせて熱く語っていたこともありました。
来る女性客に「僕と結婚しませんか?」と求婚を求めては、苦笑いされて流されている姿を何回目の当たりにしたことか。笑
しかし、その求婚自体には、下心というかイヤらしさというものは一切感じられず、単にお客さんを楽しませる為のコミュニケーションととれるからまた凄いのです。
求婚を受けた女性客も周りのお客も和やかな雰囲気となり、静かな店内の空気を良い意味で変えてくれていました。
初めて喫茶店に入る時は緊張する人も多いと思います。
筆者も人見知りが故、その1人でした。
しかし、そんなお客の緊張を自然に紐解いてくれるマスターのテクニックは素晴らしいものだと思います。
「喫茶店は、本来くつろげる空間であるべき」
なのですから。
マスターには、仕事で疲れたり、人生について考え込むようになった筆者の心を日々癒して貰い、居場所を提供してくれました。
コイン1枚以上の暖かくて美味しいコーヒー以上に与えてもらったわけですし、今の自分の人生にとって忘れられない1ページとして刻まれています。
距離が遠方になってしまった今、ここ暫く訪れる機会が少なかったので、今度久しぶりに足を運んで
いつものコーヒーを と伝えれば出てくるマスター監修の至福の一杯を味わいながら、近況報告でもできたらなと思っています。
さいごに
ここまで読んでくださってありがとうございました。
時代の変化で姿を消していく喫茶店。いつまでも自分の居場所が守り続けたいですよね。
最後に風邪やインフルエンザが流行っているので、対策はしっかりしていきましょうね。
コーヒーも風邪の対策になるって御存知でしたか?